第6回 蓮如上人ゆかりの狂言「鶯」
本願寺維持財団(当時:現一般財団法人本願寺文化興隆財団 理事長 大谷暢順御門跡台下)は2月14日東本願寺東山浄苑嘉枝堂本堂で「第6回京都東山文化振興会」を開催しました。
佛紀2550年奉祝、涅槃会記念行事の今回は、斯界の第一人者、野村万作、萬斎両氏が狂言「鶯」(うぐいす)を熱演。浄土真宗開立の祖・蓮如上人が愛でられ、本願寺で上演された後、久しく途絶えていたこの演目を500年ぶり再現し、満堂の盛会となりました。
この狂言は、鶯を捕らえようと必死の男が、鶯を捕るのに熱中するあまり、着物を欲しがる別の者に、言われるまま着物から刀まで渡したあげく、鶯も捕まえられなかったという内容です。文明13年(1481)、本願寺第七代・存如上人25回忌法要で行われた能楽の際、蓮如上人が愛でられ、鶯を捕まえるのに脇目もふらないその姿を指し、佛法聴聞の心構えを説かれたと言われています。
当日はまず、御門跡台下の御親修により、涅槃会法要を執行。インドの故インディラ・ガンジー首相よりスリランカの高僧へ贈られ、津波本願寺佛舎の建立に感謝して御門跡台下へ贈呈された釈尊の御遺骨である佛舎利を初めて御本尊前に荘厳しました。
橘有三本願寺堂役による法話の後、御門跡台下のご挨拶、続いて歴史的、文化的に意義深い「鶯」の再演を後援した文化庁、京都市からの祝電披露、万作氏の狂言解説、萬斎氏の「小舞」、狂言「鶯」が行われました。
- 文化庁、京都市から後援を受けた第6回京都文化振興会