御開山親鸞聖人七百五十回御遠忌行事の告示
御開山親鸞聖人七百五十回御遠忌
本願寺維持財団創立100周年
東本願寺東山浄苑創建40周年
こころは浄土にあそぶなり
大谷暢順本願寺御法主台下
我々が法座に連(つらな)る、或いは寺院に参詣するのは、俗塵を離れた清らかな世界を欲しているからではないでしょうか?佛前に手を合わせても、我々の魂は、中々(なかなか)その清浄な雰囲気に溶け込む事ができない。惟いは常に俗なる事、日常生活の中に留まっている。うまく行っていようと、行っていまいと、仕事の事、商売の事がずっと頭から離れない。経済的な問題もあれば、人間関係のいざこざもある。家庭内でも気になる事が一ぱいある。親に対する子供の不満、親の言う事を聞かない子供の心配、夫婦の間でも、友人関係でも、近所付合いでも、悩みの種が、次から次と頭の中を駆けめぐる。そんな間にも、テレヴィドラマの続きが気になったり、雑誌や新聞記事を思出したりで、佛像や内陣の荘厳を前にしても、その美しさが目に滲むことは少ない。
宗祖親鸞は、「僧に非ず 俗に非ず」と宣言しました。我々浄土真宗の僧侶も、肉食妻帯して、俗人と全く変らない生活をしている。けれどもその宗祖が、例えば、
超世(てうせ)の悲願(ひがん)きゝしより われらは生死(しょうじ)の凡夫(ぼんぶ)かは
有漏(うろ)の穢身(えしん)はかはらねど こゝろは浄土(じゃうど)にあそぶなり
と和讃(わさん)を詠(よ)みました。
我々は、身も心も、俗塵にまみれて暮している。親鸞聖人もそうであったに違いない。然し、このように信心の喜びに満ちて、心が浄土に遊ぶ事も時折あったのです。我々も亦、有漏の穢身のままでいながら、法悦の時を持つように心がけようではありませんか!
法座を私が奨める意義はそこにあります。自我と共に穢れた俗世間を捨て、一時的にもせよ、心を空しくして、広大な他力の功徳を、体一ぱいに受ける深呼吸を行った後、静かに法話に耳を傾けては如何なものか。それが佛教の無我の心です。
(KKロングセラーズ発行「他力信心と私」より)
大綱
大正元年十二月、東本願寺第二十三世大谷光演御法主台下を初代総裁として設立された当財団にとって、長きに亘る低迷の時代を経て設立者の精神を具現化すべく、当財団理事長・大谷暢順台下(東本願寺当代法主)が昭和四十八年に開苑したのが東本願寺東山浄苑である。以来、四十年の星霜を重ねた結果、年間三十万人を超える参詣者と約三万基の納骨佛壇を要する世界最大級の納骨墓所として発展を遂げている。本年は宗祖親鸞聖人七百五十回大御遠忌法要とともに財団創立百周年、浄苑創建四十周年に当る節目の年である。
浄苑の護持相続事業は、設立者の高遠にして壮大な構想であり、東本願寺第二十一世大谷光勝御法主台下の御遺志である「勧学布教・学事の振興」を実現せしめ、本願寺の有形無形の伝承文化の維持、発展、振興、更には我が国の精神文化発展の一翼を担うまでその歩みを進めてきたのである。
昨年は東日本大震災を始め、多くの災害・人災に国全体が悲嘆に暮れた一年となった。昨年各真宗宗門に於いて御遠忌法要が勤まる中、当宗門においては罹災者の逸早い復興を願い、被災地への使僧団派遣、犠牲者初盆会追悼法要等の日々の追悼法要厳修等、物心両面での支援を行った。御遠忌に出逢いたくとも儘ならない罹災者及び罹災関係者の状況を鑑み、当代御法主台下は本年の御遠忌法要を決定せられたのである。東本願寺第十九世乗如上人・大谷光遍御法主台下は天明八年の京都大火に伴う御堂焼失の際に「御悲嘆の御消息(乗如上人御消息)」をお出しになられ、御堂焼失は、焼失の不幸以上に、形あるものは必ず焼け、有為転変の事実を思い知らせるための御佛のはからいであり一人でも多くの人に本当の信仰を知らしめるためだと仰ったのである。これは伽藍をはじめとした物的財産が肝要ではなく信心獲得の上の念佛相続が肝要であるという御心より発布されたものである。
浄土真宗開立の祖・蓮如上人は、「一宗の繁盛と申すは、人のおほくあつまり、威のおほきなることにてはなく候ふ(蓮如上人御一代聞書)」と仰られた。一人一人の信心獲得こそ、浄苑に御佛より与えられた唯一つの命題である。上記設立上人の悲願はこの上に成り立つものであり、これなくしては設立上人の精神を広く社会に発信し、理解を得ることは有り得ない。即ち、参苑者の信心獲得こそが浄苑の更なる護持相続へと繋がり、「勧学布教・学事の振興」を結実せしめるのである。
この度、五十年に一度の勝縁をお迎えするに当たり、浄苑に於いて設立上人の御遺志の更なる顕現を期し、一過性に止まらない「浄苑百年の大計」とすべく、全ての事業、全ての法要を「感恩」の一念をもって勤めるものとする。
全体日程
9月19日(水・彼岸入り)~10月7日(日)午前9時~午後5時
財団創立100周年 浄苑創建40周年 記念展覧会
10月4日(木)午前11時 記念シンポジウム
10月6日(土)午後1時 清浄楽(しょうじょうがく)コンサート
午後2時 結願逮夜法要
10月7日(日)午前8時 結願晨朝法要
午前10時 庭儀・稚児練り
午前11時 結願日中法要
午後1時 御講果非時(法要後会食)
*行事期間の10月4日,6日,7日東山浄苑行き臨時バス時刻表はこちら
御遠忌法要
結願逮夜法要
日 時 10月6日(土)午後2時御始り
場 所 東本願寺東山浄苑 嘉枝堂本堂
結願晨朝法要
日 時 10月7日(日)午前8時御始り
場 所 東本願寺東山浄苑 嘉枝堂本堂
庭儀・稚児練り
日 時 10月7日(日)午前10時御出発
場 所 東本願寺東山浄苑 翡翠の庭
結願日中法要
日 時 10月7日(日)午前11時御始り
場 所 東本願寺東山浄苑 嘉枝堂本堂
御親教
時 間 結願日中法要後引続き
御親教 大谷暢順本願寺御法主台下
御遠忌法要はどなたでも参詣いただけます。ご家族・知人お誘い合わせのうえ、この半世紀に一度の御勝縁にお参り下さい。
記念事業
日本文化の深淵に迫るビッグ鼎談(ていだん)
日時 10月4日(木)午前11時
場所 東山浄苑本堂
パネラー 大谷暢順御法主台下、狂言師 野村万作氏(人間国宝)、野村萬斎氏
大谷暢順御法主台下 野村万作氏 野村萬斎氏
大谷暢順御法主台下と人間国宝・野村万作氏、野村萬斎氏による三者鼎談。浄土真宗と狂言の関係は本願寺第八世蓮如上人の時代に遡る。蓮如上人が法座の折りに、同行を飽きさせず、楽しんで法座に向き合えるよう狂言を取り入れたことに始まる。
今回のシンポジウムは日本佛教の大家と狂言の大家とが、日本人の智慧をテーマに語ります。その感応道交の世界に触れてください。
慶讃券 A席(自由席)5,000円 B席(自由席)4,000円 限定500名
*券面の整理番号順に会場に入場していただきます。
*慶讃券は払い戻しできません。
*当日は臨時バス運行(220円)があります。
*10月4日東山浄苑行き臨時バス時刻表はこちら
*マイカーでのご来苑はご遠慮下さい。
お申込み先、お問い合わせ先
東本願寺東山浄苑 電話 075-551-3007
チケットぴあ 電話 0570-02-9999 (Pコード:622-056)
チケットぴあHP http//pia.jp/t/ (PC・モバイル共通)
e+(イープラス)HP http//eplus.jp (PC・モバイル共通)
本願寺声明(しょうみょう)(お経)×邦楽×節談説教 初のコラボ
日時 10月6日(土)午後1時
場所 東山浄苑本堂
本願寺伝統声明、邦楽、説教をひとつの舞台で行う初の試みです。邦楽は、大谷祥子本願寺御裏方による琴、都山流尺八竹琳大師範・三好芫山氏による尺八、他に和太鼓やシンセサイザーも交えて演奏されます。声明は、東本願寺にのみ口伝で伝わり、本山でしか勤まらない親鸞聖人が越後への流罪時の様子をあらわす「坂東曲」を、本願寺堂衆が体を前後左右に揺り動かしながら力強い発声でお勤めします。説教は、語りに独特の節を用いた節談説教を行います。落語や浪曲、講談などの源流とも言われる高座説教です。お勤め、音楽、語りによって構成される法悦の世界をお楽しみください。
慶讃券 3,000円(自由席)限定500席
*券面の整理番号順に会場に入場していただきます。
*慶讃券は払い戻しできません。
*当日は臨時バス運行(220円)があります。
*マイカーでのご来苑はご遠慮下さい。
清浄楽コンサートに続き、午後2時から結願逮夜法要が厳修されます。引き続きご参詣ください。
お申込み、お問い合わせ先
東本願寺東山浄苑 電話 075-551-3007
親鸞さまのご生涯絵巻
日時 10月7日(日)午前10時 場所 東山浄苑翡翠の庭
御遠忌結願日中法要の一環として行われる庭儀。東山浄苑苑庭内を御一門をはじめ僧侶、同行各位で練り歩きます。浄土真宗の法統を次代に繫ぐ意味も込め、稚児衣装を纏ったお子様たちとご家族共に行列に参加していただきます。さらに、親鸞聖人のご生涯を各場面ごとに再現します。御一代の間の様々な親鸞さまや、親鸞聖人有縁の人物をお子様に衣装を纏って参加していただきます。引き続き行われる結願日中法要とともに大勢の方のご参加、ご参詣をお待ちしています。
稚児募集 冥加金6,000円 50名限定
*稚児は2歳から12歳までのお子様が対象です。
*お子様は男女ともお申し込みいただけます。
引き続き厳修される、午前11時からの結願日中法要にお参りください。
お申込み、お問い合わせ先
東本願寺東山浄苑 電話 075-551-3007
● 財団創立100周年 浄苑創建40周年 記念展覧会
日時 9月19日(水・彼岸入り)~10月7日(日)午前9時~午後5時
場所 東山浄苑朱雀縁
本年は宗祖親鸞聖人七百五十回大御遠忌とともに財団創建百周年、浄苑創建四十周年に当る節目の年です。当財団は、大正元年十二月、東本願寺第二十三世大谷光演御法主台下を初代総裁として設立されました。設立の目的は東本願寺第二十一世大谷光勝御法主台下の御遺志である「勧学布教、学事の振興」です。この両台下の精神を具現化すべく東本願寺第二十五世大谷暢順当代御法主台下のお導きの下、昭和四十八年に開苑したのが東本願寺東山浄苑です。以来、四十年の星霜を重ねた結果、年間三十万人を超える参詣者と約三万基の納骨佛壇を要する世界最大級の納骨墓所として発展を遂げました。展覧会では財団と浄苑の歴史や、親鸞聖人のみ教えを現代に顕現された大谷光演台下、大谷光勝台下、大谷暢順台下を、近代の浄土真宗三代伝持(でんぢ)としてパネル等で展示します。
記念展覧会 費用無料
*どなたでもご覧いただけます。お誘い合わせのうえお越し下さい。
● 御開山親鸞聖人御真影【ごしんねい】御奉安
募財寄進のご案内
募財寄進のご案内はこちら
● 鐘楼堂【しょうろうどう】建立募財寄進のご案内
募財寄進のご案内はこちら
お問合せ・お申込は尚書(総合受付)まで