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第11回活動報告

花まつりに向けた歌の練習、花・甘露の制作

平成26年2月9日(日)

≪阿弥陀(あみだ)様に「南無阿弥陀仏」≫

 先日積もった雪が、まだお庭に残っています。
 寒い日が続いていますが、みんな風邪などひかず元気に集まってくれました。
 さぁ、合掌して阿弥陀様にご挨拶しましょう!「南無阿弥陀仏」

≪本日のお話 「くびかざりぬすっと」≫

 本日は「ジャータカ」という仏教物語の中から「くびかざりぬすっと」というお話を聞きました。


 むかしむかし、日本ではない、遠い国のお話です。

 ある国の王様がお妃様にきれいな真珠の首飾りをプレゼントしました。お妃はたいそう気に入り、いつも身に着けてとてもとても大切にしていました。

 ある暑い日、お妃が川で水浴びをしている間に大切な首飾りが盗まれてしまいました。家来たちが森中を捜しましたが、犯人も首飾りも見つかりません。とうとう見張りをしていた召使いの女の子たちが疑われました。王様はかんかんに怒り、召使いたちを殺すと言い出します。

 その時、ひとりの大臣が、人の命をそんなに簡単に奪ってはならない、と王様をいさめました。「人の命はどんなに高価な首飾りよりも大切なものです。」そこで王様は大臣に犯人を見つけるよう命令します。大臣は森の中にサルがたくさんいたのを思い出し、サルを調べることにしました。大臣の思った通り、一匹のサルがお妃様の大切な首飾りを持っていました。犯人はサルだったのです。大臣は首飾りを取り返し、サルを逃がしてやりました。

 王様とお妃様は、大切な首飾りが見つかり、大喜びしました。そして王様は、誤って5人の召使いたちの命を奪おうとしたことを反省します。ところが、犯人のサルを殺すと言い出しました。

 そこで大臣はまた優しく言いました。「サルだから殺して良いのではありません。すべての生きものの命は人間と同じようにかけがえのない大切なものなのです。」「すべての命を大切にする、いい王様になってください。」王様は反省し、大臣の言う通りいい王様になることを約束しました。

すべての生きものの命は同じように大切なものであることをお釈迦様が教えてくださいました。皆さんはこのお話をどう思いますか?

≪苑内案内 「涅槃会(ねはんえ)」≫


 涅槃(ねはん)とは、少し難しい言葉ですが、サンスクリット語で「ニルヴァーナ」といい、涅槃(ねはん)とはこの語を音写したものです。
 火が吹き消された状態を意味することばで、生命の火が消えた状態(死)や煩悩(迷い)の火が消えた状態を表します。つまり、すべての束縛から解脱した悟りの境地のことを言います。そこから、特に「お釈迦さまの死」を指す言葉になりました。

 涅槃会(ねはんえ)は、「常楽会(じょうらくえ)」ともいい、お釈迦さまが入滅(にゅうめつ)されたことを偲んで行われる法会(ほうえ)のことです。お釈迦さまは、2月15日にクシナーラのサーラの林の中で80歳の生涯を終えられました。このことを「涅槃(ねはん)に入る」といい、この日を涅槃会(ねはんえ)と呼んで、お釈迦さまのお徳を偲ぶ日としています。2月15日には、各地のお寺で涅槃図(ねはんず)というお釈迦さまが入滅された時の様子を描いた絵を掲げて法要がお勤めされます。

≪花まつりの歌の練習≫

 東山浄苑では、お釈迦さまのお誕生をお祝いするために「花まつり」という行事を毎年行っています。子供たちは、お稚児さんの衣装を身にまとう稚児行列や本堂で歌を歌う奉納演奏で賑々しくお祝いします。
 本日は奉納演奏の歌の練習をしました。先週教わったことを憶えているかな?大きな声で歌えたかな?
 曲目は、「春が来た」、「子供花まつり」、「花祭り行進曲」の三曲です。
 2歳から12歳のお子様ならどなたでも参加できるので、興味のある方はご連絡ください。

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≪花・甘露の制作≫

 花まつりの会場を荘厳するお花や甘露の雨を制作します。
甘露とは、一般に甘い食べ物や飲み物に使われる言葉です。では、仏教的にはどうでしょう?
『岩波仏教辞典』によると「苦悩を癒し、長命を得、死者を蘇らせる兜率天(とそつてん)の甘い霊液と考えられた」とあります。そこから仏教では、仏の教え、仏の悟りを表すたとえの語になりました。例えば、<甘露王>と言えば阿弥陀仏のことを言います。
 お釈迦様のお誕生の時、天界の竜王が下界して甘露を注いだという伝説から、4月8日のお釈迦様のお誕生をお祝いする灌仏会(かんぶつえ)では、誕生仏に甘茶をかけるようになったそうです。
 皆さんも東山浄苑の花まつり(灌仏会)に参詣して、誕生仏に甘茶をかけて、一緒にお釈迦様のお誕生をお祝いしませんか?
 東山浄苑では、平成26年4月6日(日)に花まつりを行いますので、ぜひご参詣ください。また、花まつりに参加してくれるお子様も募集中です!

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 素敵なお花と甘露ができたので、みんなで集合写真を撮りました。
花まつり当日が楽しみです。

≪阿弥陀(あみだ)様のお下がりをいただく≫

 活動の最後には、みんなで阿弥陀様のお下がりを頂きます。
合掌で「南無阿弥陀仏」を斉唱して「いただきます!」

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